平成23年第4回定例会一般質問全文

平成23年中野区議会第4回定例会一般質問事項(平成23年11月30日)

2011_04kai第4回定例会議会一般質問に当たって自由民主党の立場から次の5項目について質問いたしました。

平成23年第4回定例会に当たりまして、自由民主党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。

通告をさせていただきました項目は、

  1. 平成23年度事業見直しについて
  2. 中野区の組織のあり方について
  3. パワーハラスメント対策について
  4. 中野区職員の名刺について
  5. その他はありません

(1)はじめに、平成23年度事業見直しについてうかがいます。

区は、これまで「基準となる一般財源規模」を歳入及び歳出とも650億円と設定しております。そして、平成22年3月に策定された第2次10か年計画の財政見通しでは、平成22年度から31年度までの10年間は、右肩上がりを基調として、平成26年度以降は650億円を上回っていくという想定をしてこられました。

ところが、今年11月に示された見通しでは、大幅な下方修正がなされております。たとえば、平成27年度については、今年の2月に661億円と見通していたものが641億円と、20億円も引き下げられております。

基準となる一般財源規模との差を6年間の累計で見ますと、総額で91億円の不足となります。平成22年度から27年度までの6年間で、650億円に達する年次はありません。基準となる一般財源規模を650億円とした根拠は何だったのでしょうか、お尋ねします。

また、区では、持続可能な行財政運営を掲げ、田中区長も、行政計画と財政計画は一体でなければならないという趣旨の発言をたびたびしておられますが、この見通しを見る限り、財政的な裏付けができているとはとうてい考えられません。10か年計画の財政計画については、どのようにお考えでしょうか。

そもそも、世界の経済がめまぐるしく変化する今日において、向こう10年間の財政見通しを正確に想定することは、至難の技といわざるを得ません。10年間と悠長に構えていては、民間企業ならば生き残っていけないのではないでしょうか。変化の激しいときこそ、3年程度の短いスパンで、より精度の高い財政計画を立てるべきだと思いますがいかがでしょうか。

一般財源の推移を見てみますと、第2次10か年計画の初年度となる平成22年度決算では644億円、平成23年度決算見込では629億円と、いずれも財源が不足しています。

区としてお示しになった10か年計画は、重みのあるものと私は受け止めております。したがいまして、10か年計画に掲げた事業の計画年次が変更される、先送りされるというようなものについては、その変更内容を「ステップ1,2」といったわかりにくいかたちでなく、具体的な計画年次の変更として区民に説明する必要があると考えますが、いかがでしょうか。区長のお考えをうかがいます。

さらに、基金の活用につきましても、各年度において財源不足が見込まれる場合には、財政調整基金を取り崩して繰り入れることとしてきております。しかしながら、財政調整基金の残高は、事業見直し方針の資料によれば、133億円となっており、今後は、基金の活用も難しくなることは明らかです。基金の活用については、どのようにお考えでしょうか。

次に、義務的経費の抑制についてですが、平成23年度当初予算では、義務的経費が54.1パーセントとなっており、予算の半分以上は義務的経費に使われています。中でも、扶助費が21.8パーセント増となったことから、義務的経費が7.7パーセント増となっています。生活保護費の増大などがその要因として考えられますが、義務的経費の抑制は、健全な財政運営のうえで重要な課題であります。その方策としては、どのようなことをお考えでしょうか。

平成22年第一回定例会での施政方針説明の中で、田中区長は、「すべての事業について、経費の圧縮や事業の繰り延べ、休止・廃止など「ゼロベース」での見直しを行い、大幅な歳入減少への対応を図りました。平成22年度以降も引き続きすべての事業について、「ゼロベース」での見直しを行い、財政体力を維持し、安定的な財政運営を行えるように取り組みを進める。」と、このように述べておられます。

つまり、「ゼロベースでの見直し」を今後も徹底していくということは、いわば前年度からの方針だったのではないのでしょうか。この方針が出されたのは1年前です。そこで言われた「ゼロベースでの見直し」と、今回出された「ゼロベースでの見直し」というものは、どのように違うのでしょうか。このままでは、区の方針が区民に理解されないばかりでなく、区民には危機感も伝わってきません。どのようにお考えでしょうか。

また、区は、PDCAサイクルによる見直しの徹底ということを常々言われてきています。今回、このような事態に立ち至ってしまったのは、PDCAサイクルによる見直しが、十分に徹底されず、機能しなかったということなのでしょうか。それとも、PDCAサイクルによる見直しというものには、自ずと限界があるということなのでしょうか。見解をお聞かせください。

さらに、歳入確保策の強化についてお尋ねします。

基準となる一般財源規模を650億円と定めておきながら、歳入については6年間で91億円もの不足が明らかになっている状況に対して、具体的な歳入確保策が示されなければなりません。

「事業見直し方針」の中では、職員の皆さんが一層努力して滞納整理にあたるというようなことが言及されておりますが、もはや事務事業レベルの話ではないと受け止めております。職員の方々の地道な努力と取り組みは必要不可欠です。しかし、歳入確保策は職員の努力に委ねるのではなく、区の経営方針として、区政経営者の立場で示すべきものと考えますが、いかがでしょうか。

以上で、この項の質問を終わります。

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(2) 次に、2番目の、中野区の組織のあり方についての質問をさせていただきます。

昨年の第3回定例会一般質問におきまして、我が会派の市川みのる幹事長から、区の組織編成につきまして、「目標体系に連動して予算も組織も変更することは、多くの弊害が考えられるため、拙速に行うべきではない。」といった趣旨の質問をいたしました。これに対して、田中区長は、「目標体系等の見直し結果は平成23年度予算や組織に反映させる。目標と組織、執行体制、事業のあり方だけではなく、区の組織のより効率的で、また職員が力を発揮できる、そうした組織にしていくといったようなことも、この見直しの中で取り組んでいく」と答弁されています。

この4月には、目標体系の見直しの結果、全面的な組織の再編が行われました。

また、今年、事業の見直しを検討されているようですが、これまでの考え方を踏襲すれば、またもや目標体系を見直し、それが、組織、予算の見直しへと連動していくことになるわけですが、本当に、このように毎年毎年区政経営の根幹を変えていくことが、経営管理のうえで有効であるとお考えなのでしょうか。副作用や逆効果、悪循環といったものを正確にとらえる冷静な目が、今こそ必要ではないでしょうか。

区では、「組織のフラット化」を図るとして、統括管理者と執行責任者を配置しています。

しかし、それぞれの役職が十分に機能していないのではないか、そのことが財務監査指摘など不適切な事務処理を招いているのではないかという点についてお尋ねをいたします。

組織のフラット化とは、階層を減らすことを意味しておりますが、中野区では、階層を減らしたという事実は見当たりません。区の意思決定の階層は「事案決定規程」で定められております。担当職員の上に、執行責任者、そして統括管理者、室長または部長、そして副区長、区長、の全部で6段階の階層となっています。これは、組織のフラット化の導入の前と後とでは変わりません。また、他の区と比べて階層が少ないということもありません。

組織原則のひとつに、監督範囲適正化の法則があります。スパン・オブ・コントロールとも称されますが、一人の上司が直接指揮・監督する部下の人数は適切に制限されなければならない、とする考え方であります。上司の管理能力の数量的限界を超えると、管理監督機能が失われてしまうということが、その根拠とされています。適切な範囲や規模については、部下の訓練の程度、権限委譲の程度、コミュニケーションの能力や手段などによっても異なるとされています。

では、中野区の現状はどうでしょうか。一人の統括管理者が管理する部下の数は、少ないところでは、7人から9人という分野がある一方で、最も多いところでは、戸籍住民分野で再任用を入れて118人、次いで生活援護分野の84人、そして税務分野の80人、保険医療分野の78人となっています。

さらに、戸籍住民分野の住民記録担当では、一人の執行責任者が29人の職員を監督し、税務分野の課税担当では33人、区税徴収担当は32人、といった状況であります。

念のために、事務処理件数についても調べてみました。

平成22年度の1年間で、各分野において文書管理システムで処理された起案及び供覧の件数というものです。少なかったところでは、年間で40件といったところがある一方で、多かったところでは、保険医療分野で2,468件、公園・道路分野で2,139件、生活援護分野で1,644件、税務分野で1,428件、戸籍住民分野で1,427件ということでした。

単純に数の比較はできないということは承知しておりますが、一人の統括管理者と数人の執行責任者が、1年間で、これほど多くの決裁をされているということ。その件数にかかわりなく、決裁については結果責任を負わなければならない、ということは明らかです。

どんなに優秀な管理職の方々でも、これだけの件数について、間違いがないか詳細に点検し、適切に処理することは、決して容易なことではないと思われます。

スパン・オブ・コントロールの考え方は、人材育成においても、まったく同じことが指摘されています。

区では、目標と成果による管理のもとで、統括管理者は職員と面接を行うこととなっています。目標管理制度の目的のひとつは、職員の育成であると理解しておりますが、果たして、現在の組織規模において、職員の指導・育成が十分に行われているのでしょうか。

職員一人あたりの面接時間は30分程度と聞いておりますが、職員数の多い職場では、実際に職員全員との面接が適切に行われているのでしょうか。70人の職場では、職員全員と面接するためには、35時間程度が必要となり、ほぼ1週間かかりっきりということになります。

職務の適正執行及び職員の人材育成というそれぞれの観点から、組織の適正規模について、どのようにお考えでしょうか。実際の組織編成において、組織の人数などは考慮されないのでしょうか。また、「組織のフラット化」については、導入した後の弊害が大きかったために、福島市のように元に戻した自治体もあるようです。抜本的な見直しが必要ではないでしょうか。

続いて、執行責任者という役職について、お尋ねします。

執行責任者のポスト数は、7月19日現在で、193であり、その内訳は、課長級が9人、係長級が184人となっています。これに、係長級の事業所の施設長を加えると約300人となります。つまり、区の組織全体の中で、係長級の職員のうち約300人が執行責任者に配置されております。中野区の係長級職員の数は、全部で526人でありますが、そのうち約300人しか本来の係長的な役割を与えられておらず、他の200人は、主査と呼ばれる一担当職員またはチームリーダーとされております。

先ほどご紹介しましたように、執行責任者一人当たり、課税担当では33人を監督し、契約担当では700件を決裁しているのが現状であります。スパン・オブ・コントロールの観点から、執行責任者を適正規模で配置することにより、決裁のラインが事務処理量に対してボトルネックにならないように改善し、事務の適正化を図るべきであると考えますが、いかがでしょうか。

地方公務員法第24条第1項では、「職員の給与は、その職務と責任に応ずるものでなければならない。」とされています。

しかし、中野区における執行責任者という役職は、給与面では係長級と同じ4級であり、この原則に照らして、どのように整理されているのでしょうか。また、職員が自ら積極的に執行責任者となって能力を発揮したいと思うような処遇がなされているのでしょうか。

職員の間では、責任回避や昇任意欲の低下といったネガティブな風潮が見られると聞き及んでおりますが、そうした組織風土の原因になってはいないでしょうか。

事務処理のミスの発生に対して「ミスをした職員が悪い。」「処分だ。」と責める前に、組織経営の責任者として、まずやらなければならないことがあるのではないでしょうか。

以上で、この項の質問を終わります。

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(3)次に、3番目のパワーハラスメント対策についてうかがいます。

パワーハラスメントは、職員の人格や尊厳を侵害し、勤務意欲を低下させるとともに、職場環境の悪化につながり、ひいては区政の健全な運営に重大な影響を及ぼす問題です。

パワーハラスメントとは、「職場における力関係において優位にある者が他の職員に対し、本来業務の適正な範囲を超えて人格や尊厳を侵害するような『職場内のいじめ』により、他の職員等の労働条件に関して不利益を与えること、または職場環境を悪化させる行為、あるいは身体的・精神的に他の職員等を傷つける行為」をいいます。

ところで、中野区では、今年の8月に、中野区職労が職員に対して、「パワーハラスメントに関するアンケート調査」を行っています。その報告書によりますと、回答者数は770名で約35パーセントの回答率となっています。

調査結果では、「重大なパワハラを受けた」(6.8%)、「重大かどうかわからないが受けた」(21.2%)、「以前受けたことがある」(12.6%)と40.6%の職員がパワハラを受けている、もしくは受けていたと回答しています。

また、パワハラを受けて精神的にどのような状況になったか、では、複数回答ですが、「気分がゆううつになった」(58.0%)、「異動したくなった」(50.3%)、「辞めたくなった」(34.6%)、「通院した」(11.5%)、「死にたくなった」(6.4%)と深刻な状況に置かれていることがわかりました。その行為者は、複数回答ですが、直属の上司が69.2%ということでした。

そして、この10月には、組合から区長に対して、パワーハラスメントに対する対応についての要求書が提出されたとも聞いています。

そこで、おたずねします。区長は、パワーハラスメントについて、どのような認識をお持ちでしょうか。また、今回のアンケート調査の結果について、どのようにお考えでしょうか。

さらに、現在のパワーハラスメント対策の状況についてお聞かせください。

以上で、この項の質問を終わります。

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(4)次に、4番目の、中野区職員の名刺について、質問させていただきます。

私は、第2回定例会の一般質問において、職員の名刺について、統一性のあるものを作成してはどうか、との質問をさせていただきました。これに対して、田中区長からは、「今後、区として標準等を定めて、公用に使うものについては区が支給するといったようなことも検討してまいりたい。」という大変前向きの答弁をいただきました。

はじめに、現在の検討状況についてうかがいしておきます。

中野区は、今年の1月に発売された「東京ウォーカー第3号」において、高円寺や吉祥寺をおさえ、住んで良かった街、ナンバーワンになりました。

このことは、私を含め、同僚議員や職員、中野区民も誇りに思うことで、大変喜ばしい結果でありました。

しかしながら、住みたい街のランクでは第10位で、上には、吉祥寺や下北沢、恵比寿、自由が丘などの若者受けする地域が占めています。

中野区は、現在、中野駅周辺整備が進み、来年度には第2期整備に入り、魅力あるにぎわいの心の姿が徐々に見え始めています。是非、この機会を逃すことなく、中野を如何に売り出していくのかの取り組みを、大きな区民の波として広げていく必要があると思っています。

こうした街を売り出していくツールとして、私は職員の名刺に中野の魅力を取り入れ、会う人にお渡しをして中野の魅力を発信していく必要があると思います。

現に、中野区議会の大内議長の名刺には、哲学堂公園の六角堂に桜の写真を入れ込み、さらには「中野で未来が動き出す・・起創展街」のロゴを入れ、地方行政視察の際や、区内の産業団体の方々との面談の際に名刺交換を行い、好評を得ています。また、我が会派の市川幹事長も、そうした趣旨を踏まえ、大量に作成したと聞いています。

こうした名刺を活用して、いわゆるシティセールスをするということは、大変地道で目立たない方法ですが、多くの議員や職員が様々な中野の魅力を内外にアピールすることにより、小さな取り組みが大きな成果をあげるひとつの要因になります。

是非、住んで良かった街1位の持続と、そして住みたい街のランクアップのためにも、アイディアを活かした名刺を作成し、職員、議員が一丸となって中野の魅力を内外に示していただきたいと考えますが、区長のご見解をうかがいます。

以上で、私のすべての質問を終わります。

ありがとうございました。