平成22年第3回定例総括質疑全文

平成22年第3回定例質問事項(平成22年9月28日)

第3回定例会議会一総括質疑を行いました。

中野区の財政指標にみる健全性について
職員2000人体制の課題と組織体制について
東京メトロ丸ノ内線中野新橋駅のバリアフリー化と避難通路
その他
全質問を公開いたします。回答は議事録のご確認ください。

1.中野区財政指標に見る健全性について

平成21年度決算については、今定例会の一般質問や、これまでの総括質疑でも、同僚議員から色々な角度から質問がありました。私も、自分自身が考えている、中野区の財政指標上から来る疑問や危惧を感じている点について、これまでの質疑とは重複しない範囲で、お尋ねをしたいと思います。

Q-1 21年度の「財政白書」(平成21年度決算状況)によれば、一般的に言われている財政運用状況を判断するうえで大切である、実質収支比率が、20年、3.2%だったものが、1.3%と前年比1.9ポイント大きく落ちている。実質収支比率は、通常だと3%〜5%程度が望ましいとされており、平成16年〜昨年20年までは、その範囲内での推移だった。しかし、21年度は突然1.3%となった。21年の歳入総額は、1,229億5690万円で、歳出総額は1,213億926万円で、歳入歳出差引額から翌年に繰り越すべき財源を引いた実質収支は、9億8710万円。実質収支額は、前年度に比較し、61%の減となっている。これは、黒字幅が大幅に減となったということだと思えるが、平成21年度になって、実質収支比率が大きく落ち込んだ要因は何だったのでしょうか。また、どう思われますか。

Q-2 もう一つの財政指標上にみる視点として、経常収支比率があり、21年度の87.5%という高水準については、先日の総括質疑では、我が会派の高橋議員が、その原因等について質疑をし、区の財政構造の弾力性についての危惧を正したので、省略しますが、それに伴い、人件費は下がっているものの、扶助費・公債費は上がっており、義務的経費の構成も大きく、21年度は、全体の46.3%となっています。この数値は、23区内で、どの程度高い数字なのでしょうか。又、一番低い区はどこで何%ですか。

Q-3 中野区は約半分が、絶対に支払わなければならない経費構成ということは、それだけフレキシブルな配分が出来ないということであり、区民へのサービスの低下にもなる。先日も、高橋議員は、「義務的経費の削減は大変難しいことではあるが、自主的・自律的なコントロールをする必要があると思うがどうか」との質問もしている。私も、20年2月、21年9月と毎年質問をさせていただいて、再三にわたって、財政上の硬直化への危惧とその対策について質疑をしてきた。しかし、一向に改善の兆しが見えず、努力の跡も伺えない。逆に年々数値は高くなってきている。ここであえて、この問題についての私の質疑に対してどのように当時理事者が答えたかを、議事録を再見してみました。

H20.2.27 予算特別委員会
19年度11月示された「中野区財政白書」の中でも、区は、このことを懸念していると思います。その中で、「扶助費は、年々増加しており、歳出全体を圧迫する要因となっている。」と書いており、区はこのことに対して、すでに心配をしていました。
また、「義務的敬費、特に扶助費の増加と合わせて、偏りの見えないような区の予算配分をしていくべきではないか」との質問に対して、「確かに扶助費が多く、少子・高齢化社会において、社会のセーフティーネットとしての機能を自治体として果たして行くためには必要なものというふうに認識している。ただし、扶助費の増加は、財政構造を硬直化させる要因となるものであり、適正な給付を図っていくとともに、区の単独補助等については、その必要性の再検討をPDCAサイクルで常に評価・改善を行う、検証する必要があるというふうに認識しております。」と、当時の理事者は答えている。

H21.9.29 決算特別委員会
「毎年上がっている扶助費に対する義務的経費の割合を今後どのように対策を考えられているのか」との質疑に対して、「扶助費の伸びの主な原因は、少子・高齢化対策のための費用、あるいは生活保護費の増加などと考えております。扶助費は、少子・高齢化社会においてのセーフティーネットとしての機能を果たしていくために必要なものと認識している。しかし、扶助費の継続的な増加というのは、財政を硬直させる要因ともなるものであり、限られた財源をどう生かしていくのかという視点から、継続的に、その内容を見直し、改善に取り組む必要があると考えております。」と当時の理事者も答えています。

まさに、議事録によれば、当時の担当者の答えは、まったく二人とも同じでした。「少子・高齢化においてセーフティーネットとしての機能を果たしていくために・・・」
「一方で、義務的経費の増加は、財政構造を硬直化させる…」として危惧を表しており、そして、今後に向けて、「見直しや改善が必要・・・」と答えている。

この議事録によれば、公に「見直しや改善が必要」と言っており、それなりの責任を持っての発言のはずであり、重みがあるはずである。しかし、現実には、一向に改善されていない。現在の担当者として、公の発言に対し、それが守られていないことに対してどう思うか。

 私は、これまでの議事録を調べていて、今回我が会派の北原議員が、一般質問「平成21年度決算と今後の財政見通し」の中で、現在の中野区の財政状況を憂い、「危険水域にすでに達している」従って、正直に答えてほしい。」と目を引きつりながら真剣に訴えたことを思い出した。

もし仮に、義務的経費の増加が財政を硬直させる要因との認識に立つのであれば、毎年オウムの様な同じ答えでなく、改善に向けてのあかしを是非示してもらいたい。

さらに、来年度以降も、区財政の状況は大変厳しいものになることが予想される。また経済状況によって、一過的に実質収支や経常収支比率が悪化することはやむを得ないものであっても、歳入・歳出の構造を早期に見直し、財政の健全性を確保していかなければなりません。

Q-4 この項の最後に、つい最近まで、扶助費の中の生活保護費の所管も持っていた金野副区長に、これまでの公としての発言・議事録の中での答えと合わせて、副区長としてのご意見をお伺いしたいと思います。

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2.職員2,000人体制の課題と組織体制について

区は、平成20年1月に平成19年度から平成28年度の10年間で職員2,000人体制の実現を図るための基本方針として、職員の採用・定数計画、職員活用のあり方等を示す、「職員2,000人体制の向けての方策」を策定した。この計画によれば、平成28年までに、2000人体制を達成すべく、今後毎年約40人前後の減数も見込んで、(再任用職員数含む)、毎年4月1日現在の人数を算出しています。

Q-1 そこで、まずお聞きしますが、H14年(田中体制が誕生)度の職員数は、何名で、現時点でのH22年4月1日現在の人数はどれくらいになったのか。
(この8年間で、おおむね毎年100名減、率で言うと実に25.8%の削減)
また、この8年間で何名の減となったのか。さらに、このままの計画で行った場合、H28年には、本当に当初の目標が達成できるのか。また、H13.H14は、採用ゼロだった。その後28年まで、毎年の採用数は、40人前後と聞いている。採用計画は、財政や職種別・職員構成・年齢・退職者数等、トータルバランスを考えた計画でなくてはならないと思うが、どれくらいの人数を考えているのか。

Q-2 また、たしか、昨年度の削減状況は、これまでになく大きかったと思うが、何人減となり、何人採用したのか。
この一年間で120名(内45人再任用者)削減されたというが、この数字は、23区で比較したとき、標準的、平均的数値か。(削減数及び削減率からみてどうか)

Q-3 人数の減は、人件費減という点では、大きく財政上貢献してくるが、一方で、職員構成(職種別)や、年齢構成からくる、「ひずみ」や「矛盾」等が現れてきている。例えば、H22年4月1日現在職員総数(2,288名)で見てみると、事務系の構成比1,056人 45.5%に対して、一般技術系は121人 5.2%(千代田区12.7%と一番多い)と極端に少なく、23区中でも最も少ない構成比となっているのは承知しているのか。ご承知のように、一般技術系とは、土木・造園・建築・電気・衛生監視等である。今後、中野駅周辺まちづくりや、駅前開発等を考えた場合、このままでは、偏ったサービスになりはしないだろうか。絶対に採用が必要となってくるはずであるが、中野区にとって、将来的にも、技術系職員が23区中、ワースト体制で本当に良いのだろうか。どのように考えるか。

Q-4 また、年齢構成についても、現在は25歳〜29歳 71人(3.1%)、30歳〜34歳 81人(3.9%) と極端に少なく、これに対して45歳〜49歳532人(22.9%)とこの年代が急に高くなっている。一般的には、ピラミッド型の職員数が好ましいとされているが、中野区は、逆ピラミッド型である世代間が平均していないということは、区民サービスに向かって、よりフレキシブルな発想が出来にくく、世代の年齢の多い層への偏った考え方ができやすくなるという傾向にある。金太郎飴ではなく、体力と行動力を持つ若い層から、豊かな経験と知恵を持った高年齢層がいてこそ充実した区民サービスの展開が図れるものである。現在の中野区で40歳〜50歳が極端に高くなっている点についてはどう考えるか。ちなみに、全職員の23区全体の平均年齢は、44.5歳。一方、H22年4月1日の中野区職員の平均年齢は、46.7歳と年々高くなっており、すでに中野区は23区中最も高い数値となっていると聞いている。さらに、30歳代の職員の構成比は23区全体平均では、21.3%、中野区は15.3%という状況であり、これは、30歳代が逆に極端に少ないことを示している。こうした、アンバランスの職員の年齢構成をどう考えているのか。また、今後どう修正していくつもりなのか。

29歳以下

30歳代

40歳代

50歳以上

平均年齢

平成28年

13.0%

11.0%

27.0%

49.0%

47.9歳

平成21年

4.5%

13.7%

39.7%

42.1%

47.1歳

平成16年

3.5%

23.9%

36.5%

36.1%

45.2歳

職員2,000人体制に向けての方策より)
※年々高くなっている    
平均年齢  46.95歳(H22年)
47.9 歳(H28年)

Q-5 次に区が進めようとしている、H28年4月1日の2,000人体制について、まったく別の角度から質問をします。
今年7月の人事院の勧告によれば、平成25年から28年にかけて、「H25年から60歳定年制を65歳に段階的に引き上げていく」と発表している。このことは、人事として承知しているのか。その内容はどんなものなのか。

承知しているとすれば、これは、H28年までに職員2,000人体の達成を考えていたことと、労働条件も含めて、現在の再任用制度も、当然かわり、制度設計が矛盾してくるわけである。定数管理計画では、H28年に2034名達成時、再任用者は、189名となっているが、どうするつもりか。単純に考えて、中野区は、① H28年度までに何が何でも達成を図る。 ②H28年以降に達成延長を伸ばすかの二者選択しかないと思うがどうするつもりか。

私は、定数削減は、もうこれまでの改革であり、これからの改革は、組織づくり、人づくりに特に重点を置かなければならない時にすでに来ていると思っている。組織は、退職・採用も含め、長期的な視点に立って、あるべき姿を追求していかなければならない。
今のやり方は、「とにかく、早く2000人体制にするのだ」というふうにしか感じられず、そこに生じた「ひずみ」や「矛盾」を考えていない。果たしてそれで本当に仕事のできる強い組織が出来るのか疑問だ。「職員2000人体制」といっても、仕事のできない弱い2000人体制ではなく、仕事のできる強い集団とならなければならない。このままでは、職員の高齢化は進む一方であり、また、技術・専門職も少なく、職員構成にもバランスを欠いてしまう。果たして、このような体制で、今後様々な区政課題に立ち向かっていけるのか、はなはだ疑問を感じる。                                            

次に、呼称(参事・副参事)を中心に、組織、特に職員のやる気・モチベーションについてお尋ねします。
「中野区組織規則・9条」によれば、「区長は、① 室及び部に担当参事、担当副参事及び主査を置く。 ② 室または部の事務分掌を分野に区分し、その分野の重要度に応じて、担当参事及び担当副参事のうちから、統括管理者を指定する。 ③ 室長及び部長は、分野も施策に区分し、重要な施策について、担当参事及び担当副参事のうちから施策の責任を担う役割を持つ執行責任者を指定する。」となっている

Q-6 中野区は、参事は部長級、副参事は課長級ということで、処遇も分かれており、当然、それぞれが権限と責任を持つと同時に、指示、命令を部下に出せるラインと考える。「分野を施策に区分し・・・」と文章上なっており、課長級が担当する場合が多いが、「中野区組織条例」には、分野という言葉は、どこにも出てこない。組織上、この分野とは一体何なのか。また、ラインなのか。

Q-7 ラインではないとすると何なのか。

Q-8
例 A = 統括管理者
B = 執行責任者
庁内に配られている電話名簿で見ると、副参事でありながら、Aさんは施策別のとことに名前があり、統括管理者となっている。そして、その下にBさんは、一文字下がって、同じ副参事で名前が出ている。人事に聞いてみると、Aさんは統括管理者だからだそうだ。しかし、AさんもBさんも副参事として同格(6級)であり、処遇面(給与、等級等)も同じである。しかし、執行責任者Bさんは、統括管理者Aさんの判断が最終的には必要とのことで、電話名簿は下に書かれているとのことであった。名簿上は同格にみられるBさんは、係長級と、これで、Aさんと同じ等級のBさんのモチベーションは上がるのだろうか。この傾向は、庁内随所にみられる。部下としての一般職員は、こうした事をどう見るのだろうか。細かいことかもしれないが、職員のモチベーションと合わせて、人事担当課長としてどう考えるか。

Q-9 つぎに、呼称(参事・副参事)についてお尋ねします。
この問題は、同僚や先輩諸兄議員も、参事・副参事でなく、区民が呼びやすく、世間一般が使用し、慣れ親しんでいる名称にすべきだということで、再三にわたって質問をしてまいりました。
先の二定で、我が会派の高橋議員の質問をした議事録によれば、「中野区におきましては、目標と成果による管理という考え方を導入いたしておりまして、「課」という組織を廃止しているわけですから、「課長」という名称は用いていないわけです。」と答えています。「課」でもないので、課長と呼べないとする理論であれば、「分野長」でも「執行長」でも「管理長」でもよいではないかという話になる。そこで尋ねますが、23区の中で、参事・副参事と呼んでいる区はあるのでしょうか。また、この7月東京都は、20年ぶりに管理職制度を改正し、これまでの参事・副参事を廃止し、担当部長と担当課長に名称変更し、それぞれの権限と責任を明確にして、特に都民に分かりやすい名称とする事を目的としたと聞いているが、本当ですか。

Q-10 中野区に電話をしてくる大半の人が、〜参事ではなく、〜部長。〜副参事でなく、〜課長お願いします。かけてくると言う。
また、職員間でも、つい課長と言ってしまう人がいる。我々議員も同じである。東京都や23区も、部長・課長である。何故、われわれ日本人が慣れ親しんでいる呼び方にしないのか、どうしてもわからない。田中区長がいて、言いづらいのかもしれないが、このことに対して、人事課長はどう思っているのか。
是非「天の声」を変えてほしいことを、お願いして、この項の質疑を終わります。

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3.東京メトロ丸の内線

(3)中野新橋駅のバリアフリー化等について
○ 交通バリアフリー法によると、22年度までに各駅は整備することが、たしか義務付けられているが、土地が確保されても、完成までには時間もかかるので、このままでいくとバリアフリー法との関係はどうなるのか。

○ ようやく駅隣接用地にある「遊技場」の解体が始まったとの事である。
(9/15〜10/30) これは当然メトロが用地を取得した証しであるわけだが、その際、技術的なこととして、設計上、エレベーターが設置され、上下線ともに、地下ホームまで降りると判断してよいのか。
また、それはいつ頃になるのか。

○ さらに、駅近辺では、現在、防災避難通路(地下工事)が行われているが、進捗状況はどうなっているのか。
いつ完成するのか。
その際、災害の際の避難方法等、地元の皆さんには、どのようにして説明を行う予定か。

○ 最後にトイレの専門家でない区長に聞くのは、かも知れないが、中野新橋駅の男女共通のトイレについて、あえてお尋ねします。
たしか、田中区長は、今年5月の区長選挙で、中野新橋駅等で訴えを行った際、地元有権者の強い要望で、駅構内にある共通トイレを見学し、使用もしたはずである。これまで50年間も大きな改修もなく、古く、せまく、しかも、現在一日約17,000人も乗降客がある駅で、いまだに男女共通トイレがある事に対してどう思ったか。