児童手当(お金)だけでは少子化を止められない

平成18年06月:私の想うこと

日本全体の出生率が01年以降、5年連続で過去最低を更新し、とうとう1.25まで落ち込みました(6月1日、厚生労働省発表)。 このまま行くと、2100年の我が国の総人口は6千4百万人余りで、今後100年でほぼ半減するという予測も出ています。ちなみに第1回国勢調査が行われた1920年(大正9)の総人口は5千596万人、1930年(昭和5)が6千445万人。人口が減っても別にかまわないと言う識者もいますが、問題の一つは今の年金制度が破綻することです。04年の年金改革で政府は「厚生年金の給付水準は現役世代の所得の50%を維持する」と公約しましたが、これは出生率が07年に1.306で底を打ち、その後1.39まで回復するという人口推計を前提にしたもの。このまま少子高齢化が続けば国民の負担増、給付減が目に見えています。

出生率低下について厚労省は女性の晩婚・晩産化の進行を挙げていますが、出生率を都道府県別に見ると、一番低いのは東京都の0.98、一番高いのは沖縄県の1.71。東京都は全国でも始めて1.00を下回りましたが、中野区はさらにこれを下回る0.75。私は区政の一端を担う者として、この数字に衝撃を受けました。無心に遊ぶ子供の声がこの中野区から消えてしまったら、まさにゴーストタウンです。

これまで政府は少子化対策として、児童手当を計5回拡充し、今年度も8582億円を予算計上しました。猪口邦子少子化担当相は一層の手当拡充に強い意向を示しているものの、同担当相が主宰する推進会議専門委の多くの委員は「経済支援は決定打にならない」との立場をとっています。私も地域での子育て支援や就労条件の見直しなど、お金だけではなく、もっと抜本的な改革に踏み込む必要性があるのではないかと感じます。

中野区では「子供家庭部」が担当して、現在この問題に真剣に取り組んでいます。部全体では、18年度予算約140億4200万円、17年度と比べて3億6000万円増(2.6%増)となっており、今後の魅力ある対策に期待をしたいと思います。国(政府)がやるからでなく中野区として何が出来るか、区としての独自性を発揮してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。