港区586万円 vs 中野区37万円

平成21年05月:私の想うこと

財政破綻をした夕張市を例に挙げるまでもなく、中央と地方の地域格差が益々拡がっています。東京が一人勝ちしているようにも見えますが、よくよく見ると東京23区でも厳然とした格差があります。

例えば、1校当り港区586万円、中野区37万円――。何の数字だと思いますか?

2年後に必修化される小学校英語の外国語指導助手(ALT)を雇う予算です。また、港区の新年度目標コマ数は70、すでに区立19小学校で高度な英語教育が始まっています。我が中野区は同コマ数20~35で港区とはえらい違いで、これも教育格差というのでしょうか。中野区の場合、教育に不熱心なわけではなく、ただ基になる財政があまりにも乏しい!

港区に次いで多いのは中央区の319万円、荒川区の308万円。反対に最も少ないのは葛飾区の29万円、次いで足立区の32万円、ワーストスリーが当中野区の37万円です。

もちろん、区の財政は、その区の人口、産業、税収等、各区の事情によって大きく異なり、単純に数字だけをもって判断することには無理があることは理解しています。また、別の角度からこの問題を見た場合、小学校から英語を必須科目にすることが本当に必要なのかどうか、大きく意見が分かれるところです。

現在のグローバル社会において世界共通語である英語くらい喋れなければという意見ももっともなら、藤原正彦氏の「国家の品格」にあるように、何を喋るかその内容の方が大切だ、他に学ぶこともあるだろうという意見もまたもっともです。

某日、お年を召した元高校の英語教師と話をしていて、たまたま英語教育の是非が話題になりました。その元教師が言うには「私の子どもの頃、英語は敵性言語で、口にするのもはばかりました。私が最初に覚えた英語はギブ・ミー・チョコレート。戦後史もろくに知らない今の若い人たちには何のことか分からないでしょうが、英語が必要になれば、否応なしに覚えるものです。

話が飛びますが、今、日本の介護施設で外国人が沢山働いていますネ。3年の実習期間が終えると、私達日本人でも難しい問題をわざわざ漢字で出してお引き取り願っています。あなたもそう思うでしょう? しかし、いずれは彼らに頼らなければ介護の仕事はなりたちません。帰国させるなどもっての外で、そうなった時、私達が英語でどこが痛い、ここが痛いということになって、ああ、英語を学んでおいて良かったということになるかもしれません。将来を思えば、やはり英語は必要なんでしょうネ・・・」との発言がありました。

私もいろいろな考え方や意見があるのだなと思うと同時に、もっと、この問題を論議して方向性を出す必要があるのかなとも思いました。