ホタルを復活させることは・・・

平成22年07月:私の想うこと

中野区内で夏の幻想的な風物詩・ホタルが飛ぶのを観られる場所をご存じですか?

それは江古田の森公園(江古田3)です。今年も6月21日から飛翔が確認されたと中野区の公式ホームページに載っています。また、我が会派にもホタルについて長年に渡って研究・調査をしている議員もいます。

私が子供の頃――もう、ずっと昔のことですが――雨上がりのあと夕涼みなどをしていると、よく迷いホタルが飛んで来たものです。その頃、川はまだきれいでした。都市化による環境破壊が進み、農薬が大量に散布され餌になる貝が死滅、気がついてみるといつの間にかホタルもいなくなってしまいました。

そこで中野区では、3年前から自然復活のシンボルとしてホタルの棲める水辺の整備事業に乗り出しました。そして今年がその事業の最終年に当たります。

区は毎年、ヘイケボタルの幼虫1000匹と餌のタニシを仕入れ、公園内の井戸水の池から湧き出る小川に人工的に放して飼育。やがて成虫になり、6月下旬から約1カ月間、光りながら飛び交うホタルが見られます。

この計画、最終的にはホタルが自然に生息することを目指していますが、今飛んでいる成虫は自生のものではなく、仕入れた幼虫が成長したとみられます。それと言うのも、ホタルの飼育は江古田地区老人クラブ連合会や地域の有志の方が協力して当たり、幼虫の生育状況などを観察していますが、小川で卵からかえった幼虫をまだ確認したことがないからです。また、産卵場所のコケがカラスに持ち去られたりしています。

自生を断念して今年で事業を打ち切るかどうか、今、岐路に立たされています。しかし、私としては計画を続行すべきだと思います。江古田の森公園の狭い一画にせよ、幼虫から育ったホタルが都会に生息して毎夏飛ぶのを子供たちに残すことは、後先を考えないばらまきの『子供手当て』などよりよほど価値があり、さらに大切なことだと思うからです。

「大蛍ゆらりゆらりと通りけり」これは一茶の句ですが、日本の文化は深く自然の中に息づいてきました。ホタルは自然復活のシンボルであるだけでなく、日本の文化そのものを守ることにも通じ、この都会の中野区内にホタルが飛び交い、将来を担う子供達に夢とロマンを与える・・・考えただけでも素晴らしいことではないでしょうか。

夏の夕べ、私も江古田の森公園に行こうと思っています。