酒井区長が中野サンプラザの解体を表明

存続か解体かで揺れていた中野サンプラザについて、酒井区長は定例記者会見の席で正式に解体を表明しました(9月18日)。

サンプラザを巡って、建て替えの是非は今年6月の区長選の争点でもありました。解体を推進する前区長を破り初当選した酒井区長は、就任の記者会見で(6月15日)、サンプラザ解体や中野駅北口整備計画を「一度立ち止まる」と凍結を表明しましたが、結局は前区長の計画を踏襲することとなりました。

解体の時期は、従来の構想通り2024年前後とし、後継複合施設の完成を27年度頃と述べました。

解体の理由は、サンプラザと区役所を一体的に再開発するための財源確保など、主に財政面からで—-

  • 1)区役所を移転し、新築するため新庁舎整備に221億円かかる。
  • 2)サンプラザの借入残高が44億円ある。現在の年2億5千万円の純利益では経営的に苦しい。
  • 3)築45年のサンプラザを改修して、あと15年存続させる工事には32億円かかる。
  • 4)区の試算では、サンプラザと区役所の土地建物の評価額はそれぞれ275億円と175億円の合計450億円である。
  • 5)区は後継複合施設の賃貸収入や跡地の売却収入を区役所の整備費に充てる。
  • 6)サンプラザ後継複合施設の建設や運営は民間に託す。

つまりは、新庁舎整備費を捻出するに際し、赤字のサンプラザを切ったと言えなくもありません。区長は「サンプラザのある駅北口が大混雑している。そのため西口改札の完成を急がねばなない」と駅周辺の都市計画をこれまで通り進めるにはサンプラザの解体が必要だと述べていますが・・・。

一方、サンプラザの跡地に最大1万人収容のアリーナを整備する前区長の構
想については、凍結し、再検討するとしています。

中野サンプラザはこの半世紀近く日本有数のコンサートホール(2222席)として多くのミュージシャンやアイドルが公演してきました。また、その三角形をモチーフとした外観はいわば中野のシンボルでもありました。それぞれの世代にとって思いで深いサンプラザを、なんとか残して欲しいという声が根強くあることも事実です。

酒井区長は後継施設の素案を来年3月めどに公表するとし、「サンプラザらしさを残した文化発信拠点として、記憶、形、名前の三つのDNAをしっかり引き継いでいく」と話しました。

サンプラザ建替えに賛否両論が渦巻く中、果たしてどのような素案が示されるのでしょうか。