中野区統計書から見る「待機児童」「待機老人」の課題

中野区はこのほど「平成30年中野区統計書」を公表しました。この統計書は人口動態をはじめ、社会福祉、子ども・教育など様々な分野のデータを掲載しています。私たちの日々の暮らしがどのような数字の上に成り立っているのかが見て取れます。

参照データは、中野区が発行している統計書より

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中野区統計書2018

先ず出生数など1日当たりに換算したものから(平成29年に拠る)

出生数7.4人、死亡数7.5人。転入者数84.4人、転出者数81.5人。婚姻数8.0組、離婚数1.6組。刑法犯発生件数8.1件。交通事故件数1.5件。救急出動回数47.6回(平成28年)火災発生件数0.2件(同28年)などとなっています。

人口

平成30年1月1日現在の中野区の人口は328,683人(男性165,938人・女性162,745人)で、100歳以上の人は男性17人、女性131人、最高齢者は女性2人の107歳です。

これを年齢3区分別に見ると、年少人口(0〜14歳)28,855人(8.8%)、生産年齢人口(15〜64歳)231,995人(70.6%)、老年人口(65歳以上)67,833人(20.6%)ですが、下の表の将来人口推計(長期)を見ると、いわゆる少子高齢化社会が急激に進行することが数字の上からもうかがえます。

 

表1 将来人口推計(長期)
合計 年少人口
2015年 318,530 27,474
2025年 319,182 28,069
2035年 301,006 24,335
2045年 281,137 20,767
2055年 255,468 17,124

 

表1 将来人口推計(長期)
生産年齢人口 老年人口 老年人口指数%
2015年 224,800 66,256 29.5
2025年 224,257 66,856 29.8
2035年 203,461 73,210 36.0
2045年 175,284 85,086 48.5
2055年 147,743 90,601 61.3

注)老年人口指数=(老年人口/生産年齢人口)×100

この推計から分かることは、相対的に人口が減少する中で、老年人口が増え続けることです。2055年の老年人口指数61.3は、生産年齢者100人に対し65歳以上の老人が61人いることになり、「待機児童」問題が子どもの数が減ることで将来解決したとしても、今度は施設入りを待つ「待機老人」問題が避けて通れない課題になるのではないでしょうか。

待機児童

表2 保育園待機児童数
(平成25〜平成29年度)
平成25年度
定員 待機数
3,614 480
表2 保育園待機児童数
(平成25〜平成29年度)
平成26年度
定員 待機数
3,821 635
表2 保育園待機児童数
(平成25〜平成29年度)
平成27年度
定員 待機数
4,411 522
表2 保育園待機児童数
(平成25〜平成29年度)
平成28年度
定員 待機数
5,016 644
表2 保育園待機児童数
(平成25〜平成29年度)
平成29年度
定員 待機数
5,274 807

中野区の待機児童数は昨年度、ついに800人を超えました。

待機児童0を目指して、平成25年〜平成29年度までに定員を1,660人も増やしましたが、未だ解決していません。

今年度、区は緊急対策として、都有地・区有地を活用して区立保育室(7か所)を2年限定で運営(保育定員321人分)する他、定員拡充に向けて(整備定員増見込み1,300人)約88億円の予算を計上しています。なお、今年度の待機児童数はまだ公表されていません。

外国人数

グローバル化が進む中、区内に住む外国人は、平成28年13,872人→29年15,693人→30年17,956人と、一昨年より4千人以上も増えています。

国籍別に見ると、多い順から1)中国6,308人、2)韓国又は朝鮮3,169人、3)ベトナム1,723人、4)ネパール1,598人、5)台湾928人、6)フィリピン499,7)米国481人となっています。中野区在住の外国人の3人に1人以上が中国籍ですが、実に世界118か国の人が中野区に住んでいます。

いずれにしろ「待機児童」「待機老人」問題はこれからの中野の発展に大きく関わる課題です。私も行政に携わる一人として、そのより良い対策に全力を尽くす決意でおります。