中野区の待機児童は375人で過去最大

東京都が発表した今年4月1日現在の待機児童数によれば、中野区は前年度より118人増の375人で過去最大となりました。

中野区ではこれまでも全庁を挙げて「待機児童ゼロ」実現に取り組んできました。では何故このような結果になったのか、検証してみたいと思います。

待機児童が多い都内自治体
区市名 人数 前年度比
世田谷区 861 −337
目黒区 617 318
太田区 572 343
江戸川区 420 23
府中区 383 87
中野区 375 118

都内の認可保育所の定員は前年度より約1万7千人増えましたが、保育需要数の高まりにより待機児童は2年連続増の8,586人で前年度比120人増でした。需要に追い付けないのは中野区も同じです。ちなみに、中野区の前年度の待機児童数257人は都内第12位でした。

中野区の待機児童数と保育定員の推移(各年4月1日)
年度 待機児童数 保育定員
25 147 4,372
26 241 4,601
27 172 5,057
28 257 5,558
29 375 6,647(整備定員)

この表で、29年度の保育定員6,647(整備定員)に注目して下さい。

区は昨年6月21日、「平成28年度当初予算に計上済の認可保育所5施設の整備と合わせ、補正予算を計上し、認可保育所(80人定員)8施設、認可小規模保育所(19人定員)5施設の追加誘致を進めることにより、約1,000人の定員増を図り、待機児童ゼロを実現します」(区長記者会見資料から)と宣言しました。

当初予算分の新規拡充294人に補正予算分の新規拡充735人で約1,000人という訳です。補正予算を入れた事業費は約14億円に達します。

整備定員6,647人の内訳は、28年度4月の定員数5,558人に上記の294人と735人、さらに定期利用保育事業対応60人の合計6,647人です。

一方、平成29年4月1日現在の保育需要見込みは、当初予測からさらに313人増となる5,951人へ見直しました。整備定員6,647人から需要見込み5,951人を引けば696人の余裕が生じ、待機児童ゼロになる筈でした。

では何故、待機児童が過去最大になったのか、という最初の疑問に戻りますが、保育需要数の高まりは当然のこととして、やはり思うように新設が進まなかったことではないでしょうか。それには、用地確保や保育士の待遇改善など、いろいろな要因が挙げられます。

今年1月、東京新聞が行った「4月までに新設する認可保育所定員の目標と開設見込み」アンケート調査で、中野区は目標970人分、見込み301人分と回答を寄せ、目標達成率31%は東京23区で最も低い割合でした。

中野区は今年度も27億7,141万円の巨額の予算を計上して、認可保育所12園約1,200人、小規模保育事業所6園約100人の民間保育施設新規開設支援に引き続き取り組んでいます。

来年こそ、待機児童ゼロが実現できれば良いのですが。