統計から読み取る中野区の少子高齢化

中野区の人口を始め出生率、保育園待機児童数など最新のデータを載せた『中野区統計書2017』が、このほど区の政策室企画分野から公表されました。

『中野区統計書2017』へのリンクPDFファイル

以前、区議会の一般質問で、私は「少子高齢化が進む中、個々の施策には人口動態を基にした分析が非常に重要だ。区は出生率や人口推計等をどのように活用しているのか」と質したことがあります。区は「学級編成に活用している」と答えましたが、統計資料が産業、医療、福祉など各分野における施策立案に欠かせないことは言うまでもありません。

表1は、将来人口推計(長期)で、2017年は1月1日現在の実数。また、年少人口は0〜14歳、生産年齢人口は15〜64歳、老年人口は65歳以上。老年人口指数は生産年齢人口に対する老年人口の割合(単位%)です。

表1−1:将来人口推計(長期)
2017 2025 2035
人口合計 32,5460 319,182 301,006
年少人口 28,481 28,069 24,335
生産年齢人口 229,401 224,257 203,461
老年人口 67,578 66,856 73,210
老年人口指数 29.5 29.8 36.0
表1−2:将来人口推計(長期)
2045 2055
人口合計 281,137 255,468
年少人口 20,767 17,124
生産年齢人口 175,284 147,743
老年人口 85,086 90,601
老年人口指数 48.5 61.3

※2017年1月1日現在の住民基本台帳上の人口を基準として算出(外国人を含む)

※老年人口指数=(老年人口/生産年齢人口)×100

この表から読み取れることは、全体的に人口減少が進む中で、2017〜2055年で年少人口が11,357人減るのに対し、老年人口は逆に23,023人も増えています。まさに少子高齢化社会の到来です。今でこそ「待機児童」が問題になっていますが、やがて入所「待機老人」問題も避けて通れなくなることは明らかで、行政としても今から対策を講じる必要があります。

表2:合計特殊出生率の推移(平成18〜27年)
区分 中野区 区部 東京都
18年 0.77 0.98 1.02
19年 0.78 1.01 1.05
20年 0.83 1.04 1.09
21年 0.88 1.06 1.12
22年 0.89 1.08 1.12
23年 0.86 1.08 1.06
24年 0.90 1.12 1.09
25年 0.93 1.16 1.13
26年 0.99 1.19 1.15
27年 1.03 1.22 1.24

合計特殊出生率とは、15歳から49歳までの女子の年齢別出生率を合計したもので、1人の女子が一生の間に生む平均子ども数に相当。現状を維持するためには2.07が必要とされています。中野区は今年やっと1.0台になりました。

また、『中野区統計書2017』とは別に、東京都の『平成27年都人口動態統計年表』によると、出生率の上位3区は港1.44、中央1.43、江戸川1.42。下位3区は豊島1.00、新宿1.02、中野1.03となっています。

中野区に住む外国人が年ごとに増えています。平成27年には12,283人、28年には13,872人、29年は15,693人と、この2年間で3,410人も増加しました。

表3:国籍別外国人数上位5位
(平成29年)
順位 国籍 人数
1位 中国 6,428
2位 韓国又は朝鮮 2,888
3位 ベトナム 1,517
4位 ネパール 1,253
5位 米国 471

少子高齢化社会の到来に備え、中野区は現在、「新しい中野をつくる10か年計画(第3次)」基づいて様々な施策を着実に実施しています。同時に社会経済情勢の変化による新たな課題にも取り組まなければなりません。そんな時、指針となるのが歴年の統計だと思いますが、いかがでしょうか。