自らの手で未来を選択するために貴重な一票を・・・

今月は10日投開票の参院選に続き、31日には東京都知事選挙が控えています。戦後70年ぶりの改正公職選挙法施行により選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、新しく選挙権を得た若者の動向に注目が集まっていますが、私達「大人」にとっても貴重な一票であることは言うまでもありません。現在、中野区の有権者総数は277,532人。その内、18歳は1,802人、19歳は2,053人で新たに約4,000人が選挙権を得たことになります。

今回で第24回目になる参院選は、日本国憲法公布により貴族院が廃止され1947年(昭和22年)に初めて施行されましたが、我が国の選挙制度の歴史は1889年(明治22年)、大日本帝国憲法公布に始まります。第1回衆院選が行われたのは翌年の1890年で、この時の有権者は直接国税15円以上を納める25歳以上の男子に限られていました。「15円」は今のお金でおよそ70万円。有権者数は45万人で国民全体のわずか1.1%でした。

その後、1902年(明治35年)の第7回衆院選で直接国税10円以上を納める25歳以上の男子となり(有権者数98万人、同2.2%)、1920年(大正9年)の第14回衆院選から直接国税3円以上を納める25歳以上の男子となり(有権者数307万人、同5.4%)、1928年(昭和3年)の第16回衆院選で納税額の縛りがなくなりましたが25歳以上の男子に変わりがなく(有権者数1241万人、同20.1%)、戦後の普通選挙が施行された1946年(昭和21年)の第22回衆院選で初めて有権者が20歳以上の男女となり(有権者数3688万人、同51.2%)、今回18歳以上の有権者数は1億400万人、同84.5%となりました。

全人口に占める有権者の割合が最初の1.1%から納税額の制限を徐々になくし、戦後、男女平等になり、さらには有権者年齢を引き下げることによって84.5%になるまで126年を要したことになります。3世代ないしは4世代を経てきたわけです。

では、私達有権者はその貴重な一票をどのように行使してきたのか。

参院選の中野区の過去5回の投票率の推移を見てみると(選挙区選出)、平成13年52.09%、16年54.54%、19年55.43%、22年54.54%、25年53.07%と50%台前半をずっと維持しています。ちなみに中野区における各選挙の直近の投票率は、衆院選(平成26年)53.27%、区長選(同26年)29.49%、都議会選(同25年)43.10%、区議選(同27年)40.44%となっています。

次いで、31日に行われる都知事選の推移を見ると、平成15年42.83%、19年51.99%、23年56.51%、24年61.80%、26年46.70%と、40%台から60%台まで、その時々の関心でかなりの差があります。本来4年ごとに行われる選挙が、この約5年間に4回も行われるのも異常ですが、はたして今回の投票率はどうか。舛添知事の辞職に伴う選挙だけに有権者の審判が待たれます。

先月6月23日、英国の国民投票で欧州連合(EU)からの離脱が決まり、世界の政治経済に大きな衝撃が走りました。円高など日本においても今後どう影響が出るのかまったく五里霧中の状態です。後年、歴史を振り返った時、米国の大統領選も含め、2016年は歴史の転換点だったということになるのかも知れません。そんな中の参議院選・都知事選です。私たちは自らの手で未来を選択しなければなりません。それには何よりも投票場におもむき、深い歴史を刻んできた「一票」の価値の重さを最大限活かすべきではないでしょうか。