中野区26年度決算状況

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平成26年度の歳入決算額は1,324億円、歳出決算額は1,274億円で、翌年度に繰り越すべき財源(5.4億円)を差し引いた実質収支は44億円の黒字でした。中野区にとっては最大の数字となりました。

実際、26度の歳入総額は25年度より170億円も増えています。

歳入は、特別区税や特別区交付金、地方消費税交付金などの一般財源(前年度比56億円増)と、特別区債や国・都支出金などの特定財源(同114億円増)に分けられますが、ここでは私たち区民が払う特別区民税について少しふれてみようと思います。

26年度の特別区税(特別区民税、軽自動車税、特別区たばこ税の3つの税で構成)は前年度より18億円増加し、323億円となりましたが、そのうちの300億円が特別区民税で前年度より19億円増えています。

その要因としては納税義務者数が増えたこと(人口に占める納税義務者数の割合は57.1%)、現年課税分の徴収率が0.6%上昇して97.5%になったことなどが挙げられます。ただ、23区平均の徴収率98.2%を下回っています。また、納税者1人当たりの所得額も376万1千円で、23区平均の416万9千円を下回っています。

次に歳出面に移る前に、中野区の経常収支比率についてふれます。

経常収支比率とは、財政構造の弾力性を判断する指標で、比率が低いほど弾力性が大きいことを示します。人件費・扶助費・公債費等の経常的経費に地方税・普通交付税等を中心とする経常的一般財源がどの程度充当されているかを表す比率で、都市では普通75〜80%未満が妥当、80%以上が弾力性を失いつつあるとされています。中野区の場合、26年度経常収支比率は前年度比5.9ポイント減の85.1%で、改善されたものの依然として厳しい数字になっています。(もっとざっくり言えば、人件費や扶助費などの義務的経費が占める割合が高ければ高いだけ、都市基盤整備などに必要な投資的経費等が圧迫され、財政が硬直化することです)

さて、その義務的経費ですが、人件費は6億円(2.9%)減の205億円、扶助費は20億円(6.5%)増の321億円となりました。

人件費減は退職者数の減による退職手当の減少及び職員数の減などによるものです。また、扶助費増は臨時福祉給付金の皆増や生活保護費、児童の保育委託経費の増によるものです。その内、生活保護費は、受給者の増により5億円増の158億円で、扶助費の約半分を占めています。

人件費を削減しても扶助費が増え続ける傾向はなにも中野区に限ったわけでもありませんが、「生活保護からの就労による経済的自立を目標としたさまざまなプログラムの構築を推進していく」(中野区の第2次10か年計画)ことに行政はもっときちんと向き合うべきだと思います。

投資的経費は本町二丁目公園用地の取得などにより前年度より107億円(113.1%)増の202億円。また、物件費は9億円(6.4%)増の147億円となりました。物件費とは、賃金・需用費・委託料・使用料及び賃借料などの経費のことですが、その内の68%(100億円)が委託料で前年度より9億円、この10年間で37億円も増加しています。

委託料が増えた主な要因として、学童クラブやキッズ・プラザの運営委託費、臨時福祉給付金の支給事務費の増などが挙げられますが、人件費が減った分(6億円)以上に委託料が9億円も増えるなら、一体なんのための職員削減なのか、安易に委託するようなケースは皆無なのかどうか等、大いに精査検討する必要があると感じるのは果たして私だけでしょうか。