中野区の財政について

平成23年11月:私の想うこと

9月28日から始まった一般質問・第3回定例会及び22年度決算特別委員会・各決算分科会並びに各常任委員会が10月28日の本会議をもってすべて終了した。

中野区の財政は、22年度の歳入決算額1,052億円・歳出決算額1,035億円。また、翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は13億円・実質収支比率は1.8%、経常収支比率は前年度比0.9ポイント増の88.4%、公債費(いわゆる借金)比率は0.4%増の9.7%.区財攻は一見さほど問題はないように見られるが、その内容を深く掘り下げて見ると、私は次の3点について注目し懸念をもっている。

平成22年度一般会計:歳入と歳出の状況

平成22年度一般会計:歳入と歳出の状況

1)義務的経費(人件費・扶助費・公債費〈借金〉)の増大・特に生活保護費について

義務的経費の増(約12億円・2.1%増)。歳出に占める義務的経費の割合は55.5%となって来ている。特に扶助費増(子ども手当・生活保護費の大幅増)は、約266億円と年々増加傾向となっており、今後この問題は、必ず財政上大きな負担・課題となる。

義務的経費とは、毎月絶対に支払わなくてはならない額でもあり、それがすでに全体の約56%にも達しており、中野区は残りの44%で投資的経費等をまかなわざるを得ない現状である。換言すれば、フレキシブルに使えるお金が44%しかないと言うことでもある。従って投資的経費は前年度比約140億円と下がらざるを得なかった。また、合わせて、経常収支比率は平成19年度から連続して上昇し、平成22年度は88.4%に上り、これは経常一般財源(経常的収入)が減少となった一方で扶助費、公債費等の経常的支出が伸びたことによる。従って今後、より柔軟的な財政運営の確保が必要である。

2)土地開発公杜の借入金について

土地開発公杜とは、中野区が必要な土地を先行敢得するために昭和63年に設立した外郭団体であり・金融機関からの借入金で先ず土地を購入する。そして5年以内に中野区が買取ることになっているが、現在も5年以上経っても公社に残っている土地もある。

その間の利子分は区が金融機関に支払う。従って、公社の債務は中野区が保証しており、実質的に区の債務でもある。この公杜の借入金総額は約132億円となっており、今後よほど慎重な計画をもって土地を購入して行かなければ借金は増えるばかりである。

3)経常収支比率・実質収支・公債費比率

財政構造の弾力性の度合いを判断するものとして、経常収支比率がある。一般的に70~80%が適性と言われているが、22年度決算では0.9ポイント上がり88.4%、財政運営状況を判断する上で最も大切な数値であると言われている実質収支比率は0.5%上がり1.8%。一般的には3%~5%が適性と言われている。公債費比率は0.4%上がり9.7%。徐々に上がって来ている。

また、財政健全化上から見ても、これらの数値は一般的基準からして悪くなりつつある。例えば、これらの指標を東京23区平均と比較すると、実質収支比率が2.7%・公債費比率は4.6%となっている。

以上3つの視点から中野区22年度決算を踏まえて今後、財源の確保と合わせて私の思っているこの3点をどうして行くかがカギであり、真剣に考える必要があるのではないだろうか。